
脳神経外科
大塚 宗廣 (医学博士)
脳神経外科で新たに「脊椎外来」を担当される大塚先生に、診療への想いや大切にしていることについてお話を伺いました。
脊椎外来では、首や腰の痛み・しびれなどの症状を専門的に診察します。
「どこに相談すればいいのか分からない」という方も、どうぞ気軽にご相談ください。
Q:なぜ脊椎外科医を目指されたのですか?
もともとは脳卒中の外科治療を専門としており、顕微鏡を使った非常に繊細な手術を得意としていました。しかし、日々の診療の中で腰や首の病気に悩む方が非常に多いことを実感し、「自分の培ってきた技術をこの分野に活かせば、もっと多くの患者さまを笑顔にできるのではないか」と考えたのがきっかけです。
また、脊椎の治療は、単に病気を治すだけでなく、患者さまの生活スタイルや背景に深く寄り添ったケアが求められます。お一人おひとりと対話を重ね、オーダーメイドの医療を提供できる点に、医師として大きな魅力を感じています。
Q:診療において最も大切にしていることは何ですか?
「丁寧な対話」と「最新の技術」の両立です。
患者さまのお体だけでなく、普段どのような生活を送られているか、どのようなことに困っていらっしゃるかなど、背景にある事情も含めて総合的に判断することを大切にしています。その上で、皆さんが納得できる、その方に合った治療の選択肢をご提案します。
また、常に進化する医療技術や知識を積極的に取り入れ、常に「今の自分にできる最高の医療」をお届けすることをお約束します。
Q:これまでで特に印象に残っているエピソードはありますか?
脊椎外科を学び始めて間もない頃、地域医療の中で出会ったご高齢の患者さまのことです。
その方は足のしびれと排尿のトラブルに悩まされていましたが、他院では「年齢的に手術は難しい」と断られてしまったそうです。詳しく検査をしたところ、ご本人は非常に活動的で、手術に耐えうる体力もお持ちでした。
ご家族ともじっくり相談を重ねて手術を行った結果、症状は劇的に改善し、再び元の生き生きとした生活に戻ることができたのです。「高齢だから」と一括りにせず、お一人おひとりに合わせた無理のない計画を立てれば、安全に良い結果を導き出せる。その確信を得た、私にとって原点とも言える経験です。
Q:新しい部門で、どのような医療を地域に届けたいですか?
この東成区周辺には、脊椎を専門的に診られる医療機関がまだ少ないのが現状です。
まずは「この痛み、どこに相談すればいいんだろう?」と悩む皆さんの受け皿になりたいと考えています。受診したからといって、すぐに手術が決まるわけではありません。まずは的確な診断を行い、お体の状態や生活環境に合わせて、リハビリや薬物療法など、手術以外の選択肢も含めた「最適解」を一緒に見つけていきましょう。
Q:手術を怖がっている患者さまには、どのようにお話しされていますか?
「手術」と聞けば、どなたでも不安や恐怖を感じるのは当然のことです。手術そのものへの怖さはもちろん、術後の痛みや、その後の生活がどう変わるのかといった不安は尽きないものだと思います。
私は、どんな治療にも「100%完璧」はなく、わずかながら合併症のリスクも存在することを隠さず、正直にお話しするようにしています。その上で、手術によって得られるメリットと、手術をしないという選択肢についても丁寧に説明し、対話を重ねることで少しでも不安を和らげたいと考えています。
最終的には、患者さまご自身の「こうありたい」という希望に沿った治療を、一緒に選んでいくことを大切にしています。
Q:「名医」とは、どのような医師のことだと思われますか?
私はこれまで、多くの「名医」と呼ばれる先生方から指導を仰いできました。その方々に共通していたのは、卓越した技術を持っていることはもちろん、それ以上に「目の前の患者さまを誰よりも大切にし、心に寄り添う」という姿勢でした。
患者さまにとっての本当の名医とは、単に手術が上手なだけでなく、いつでも頼りになり、一番の味方になってくれる存在だと考えています。私も先達から受け継いだその教えを胸に、地域の皆様にとって「心強い寄り添い手」となれるよう、日々努力を続けてまいります。
Q:休日はどのように過ごされていますか?
休日は、何よりも家族との時間を大切にしています。平日はどうしても仕事で家を空けることが多いため、休みの日はできる限り家族と一緒に過ごすのが私の楽しみです。
特に、キッチンに立って家族に手料理を振る舞うのが私の役割です。炊事をしながら、普段なかなかゆっくり話せない家族とコミュニケーションをとる時間は、私にとって大切なリフレッシュの時間であり、活力の源になっています。